中曽根康弘氏が逝去されました
さて、この週末、最も大きなニュースになったのが
元首相の中曽根康弘氏の逝去でした。
学生時代、国鉄の分割民営化をテーマに勉強していたので、
あまたある総理大臣の中でも、
ひときわ身近に感じられる総理のお一人でした。
中曽根氏と言えば、同じ時期に活躍された福田赳夫氏とともに
軽井沢のお隣、群馬県の出身。
いまも、それぞれ後継の方が跡を継いでいるので、
選挙看板でもよく見かけるのですが、
どちらも総理大臣を務めた政界の実力者と言うことで、
群馬県に行くと、お二人が揮毫された神社の社名標や
石碑などを目にすることがままあります。
昨年参拝した、高崎郊外の山名神社。

ここには、自民党幹事長時代に揮毫されたと思われる
玉垣に中曽根氏のお名前がありました。

右肩上がりの達筆な筆跡は、
おそらくご自身でかかれたものではないかと思います。
中曽根氏と言えば、NTTやJR、日本たばこを生んだ
行政改革が有名ですが、
もう一つライフワークとされたのが、憲法改正。
ご逝去の報を受けて、確かご自身で作られた憲法改正案があったはず、
と思って検索したら、ありました。
いまから15年ほど前ですから、
おそらくは国会議員を引退される前後に発表されたということになります。
改めて読んでみましたが、至極まともな憲法改正案。
もはや、世の中の考え方が非常に極端に分かれる中で、
「タカ派」という言葉も死語かもしれませんが、
首相在任中に日本を不沈空母と呼んだり、靖国神社を公式参拝したりと
タカ派と呼ばれた中曽根氏が作られた憲法草案なので、
復古調の内容かと思いきや、
議論が分かれる憲法9条に該当する項では
現行憲法で定める平和主義の理念は残しつつ、
「自らの平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つため、防衛軍をもつ」、
そして「国際の平和及び安全の維持、並びに人道上の支援のため、
国際機関及び国際協調の枠組みの下での活動に、防衛軍を参加させることができる」と
国連の平和活動、人道支援に防衛軍を派遣できることが明記されています。
その他の条文も、現行憲法の条文を残すところは残し、
環境権など、言葉足らずのところは補う、といった穏当な内容だと感じました。
いろいろ毀誉褒貶相半ばする政治家の方ですが、
やはりここまで哲学を持って、長年政治活動をされた方は
そうそういません。
その意味で、これだけ大きなニュースになったのでしょう。
信濃毎日新聞には、毎年避暑は軽井沢の別荘で過ごされたとありました。
郷里群馬からも見えた浅間山には、格別の情感もあったとのこと。
その浅間山が冬景色になるとともに、101歳という大往生となりました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
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元首相の中曽根康弘氏の逝去でした。
学生時代、国鉄の分割民営化をテーマに勉強していたので、
あまたある総理大臣の中でも、
ひときわ身近に感じられる総理のお一人でした。
中曽根氏と言えば、同じ時期に活躍された福田赳夫氏とともに
軽井沢のお隣、群馬県の出身。
いまも、それぞれ後継の方が跡を継いでいるので、
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どちらも総理大臣を務めた政界の実力者と言うことで、
群馬県に行くと、お二人が揮毫された神社の社名標や
石碑などを目にすることがままあります。
昨年参拝した、高崎郊外の山名神社。

ここには、自民党幹事長時代に揮毫されたと思われる
玉垣に中曽根氏のお名前がありました。

右肩上がりの達筆な筆跡は、
おそらくご自身でかかれたものではないかと思います。
中曽根氏と言えば、NTTやJR、日本たばこを生んだ
行政改革が有名ですが、
もう一つライフワークとされたのが、憲法改正。
ご逝去の報を受けて、確かご自身で作られた憲法改正案があったはず、
と思って検索したら、ありました。
いまから15年ほど前ですから、
おそらくは国会議員を引退される前後に発表されたということになります。
改めて読んでみましたが、至極まともな憲法改正案。
もはや、世の中の考え方が非常に極端に分かれる中で、
「タカ派」という言葉も死語かもしれませんが、
首相在任中に日本を不沈空母と呼んだり、靖国神社を公式参拝したりと
タカ派と呼ばれた中曽根氏が作られた憲法草案なので、
復古調の内容かと思いきや、
議論が分かれる憲法9条に該当する項では
現行憲法で定める平和主義の理念は残しつつ、
「自らの平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つため、防衛軍をもつ」、
そして「国際の平和及び安全の維持、並びに人道上の支援のため、
国際機関及び国際協調の枠組みの下での活動に、防衛軍を参加させることができる」と
国連の平和活動、人道支援に防衛軍を派遣できることが明記されています。
その他の条文も、現行憲法の条文を残すところは残し、
環境権など、言葉足らずのところは補う、といった穏当な内容だと感じました。
いろいろ毀誉褒貶相半ばする政治家の方ですが、
やはりここまで哲学を持って、長年政治活動をされた方は
そうそういません。
その意味で、これだけ大きなニュースになったのでしょう。
信濃毎日新聞には、毎年避暑は軽井沢の別荘で過ごされたとありました。
郷里群馬からも見えた浅間山には、格別の情感もあったとのこと。
その浅間山が冬景色になるとともに、101歳という大往生となりました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
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